SIerからWebエンジニアへの転職を考えている方は、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか。
自分の技術で通用するのだろうか
仕事のスピードについていけるのだろうか
成果はきちんと評価されるのだろうか
僕は、SIerに約10年ほど勤め、スタートアップのWeb系企業に転職しました。
上記の悩みは、転職前に僕自身が感じていた点でもあります。
そこで、転職後の体験も踏まえて、僕自身がWebエンジニアになって変わった点をお伝えします。
すべての企業が同じというわけではありませんが、参考になる点もあると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
SIerからWebエンジニアに転職して変わったこと5選
大きく以下のカテゴリに分けてお伝えします。
- 仕事のスピード
- 仕事の範囲
- 給与(成果)
- 残業時間
- 技術へのこだわり(学習)
仕事のスピード
- SIer:最初にスケジュールを立てて、100%に達するまでスケジュール通りに行う
- Web:80%に達するまでスピードを上げて行い、残りの20%は必要に応じて実施
仕事のスピードもそうですが、あらゆる意思決定スピードはWeb系企業の方が早いです。
もちろん組織の大きさにも関係しますが、SIerは決定までに必要なルートが多く、伝言ゲームが長くなりがちです。
一方でWeb系企業の方は、決定者に直接話しを伝えることも出来る(手段がある)場合が多いので、決定スピードが速くなります。
僕が転職して心がけた点としては、仕事の進捗80%までをできるだけ早く仕上げるという点です。
SIer時代は、品質重視で100%きっちり仕上げるというやり方をしていました。
Web系企業では、プロセスや品質も重要ですが、成果物重視なことが多いです。
最初の80%でまず動く状態や他人に見せられる状態とし、その後必要であれば品質を高めたりする作業を行います。
時には残りの20%の作業が必要ない場合もあるので、全体的にみるとWeb系企業の方がスピードが早くなるのではと考えています。
仕事の範囲
- SIer:タスクが細分化されていて、基本的に割り当てられたタスクを確実に実施していく
- Web:タスクが流動的で変化があるので、自分で計画しながら進めていく
よくSIerはウォーターフォール、Web系はアジャイルと言われたりしますが、組織の作り方がそれぞれに対応した構造になっているのだと思います。
SIerは開発部門、インフラ部門、運用部門と別れていて、基本的にお互いは干渉しない組織構造になっています。そのため、担当範囲のタスクを計画通りにきっちりとこなしていくことが求められます。
一方で、Web系はサービス毎に部門が作られることが多く、その中で開発もインフラも運用も担当します。Web系は今日は開発作業、明日はインフラ作業といったこともあります。
その意味では、Web系企業の方が求めれられる技術領域は広くなると言えます。
僕は、SIer時代に運良く開発もインフラも運用も経験出来たので、Web系への転職後に困ることはありませんでした。
ただ、幅広い技術領域を学習するように日々心がけています。
給与(成果)
- SIer:直接仕事と関わりのない上司が最終的な評価を行うことが多く、技術的な成果が反映されにくい。
- Web:技術が分かる上司によって評価されることが多く、技術的な成果が反映されにくい。
僕がSIer時代の時には、半期ごとに評価する面接や目標管理がありましたが、形式的なものであり、成果が直接評価に結びつくような仕組みではありませんでした。特に新しい技術を導入しても、それを知らない人が評価するので、どれだけの価値があるかは評価されにくいという傾向がありました。
それよりもリーダーとしてメンバを管理したり、顧客から評価を得られたことのほうが、高い評価を得られていたと思います。
一方でWeb系企業では、評価者が技術者であることが多く、技術の価値で成果も評価されやすいように思います。
残業時間
- SIer:慢性的な残業体質がある企業だと、残業するのが当たり前になる。
- Web:仕事とプライベートを割り切る人が多く、仕事が好きな人は長時間残業するが、残業しない人はほとんどしない。
最近は世の中的に残業時間が減少している傾向にあると思いますが、今思うとSIer時代は無駄な残業をしていたと感じています。
周りが残業しているからということも合ったかもしれませんし、仕事を100%きっちり仕上げる傾向に合ったということもあるかもしれません。
転職後は本当に必要な時だけ残業するようになりました。
リリース前などどうしてもタスクが増える時期は残業を行いますが、平常時はほとんどのメンバが残業なしで帰っていました。
残業の有無は、周りがどうであれ、自分のマインドを変えることが重要なことかと思います。
技術へのこだわり(学習)
- SIer:安定的な技術を好むので、新しい技術が取り入れられることが少なく、勉強する人も少ない。
- Web:積極的に勉強会などに参加し、新しい技術が好きな人が多い。
仕事で使う技術として何を選択するかは、組織の考え方やプロセスに大きく影響されます。
その意味では、SIerは枯れた安定的な技術を好む方が多かったように思います。(もちろんR&D部門のようなところでは新しい技術を使っていました。)
一方でWeb系企業では、元々新しもの好きな人が多いので、仕事で使う技術も比較的新しいものになる傾向があります。
新しもの好きな人は、積極的に勉強会にも参加し、それを自社に持ち帰って仕事に活かす、良いサイクルがあります。
多くの人が勉強会に参加するので、自分も参加するというようなマインドの変化があると思います。
SIer向きか、Web系向きか
上記の内容も踏まえて、敢えて向き・不向きで考えてみると、以下のようになるかと思います。
- SIerに向いている人
- 仕事は任された分をきっちりとこなしたい人
- 新しい技術にはあまり興味はなく、安定的な技術で仕事をしたい人
- 技術を使いこなすよりも人を管理したり、予算や実績などの数字を管理するほうが得意な人
- Web系に向いている人
- ある程度の裁量権を持って、自分で計画しながら仕事を進めていきたい人
- 新しい技術を勉強して、積極的に使いたい人
- 技術で成果を上げて、給与も上げていきたいと思う人
転職を迷っている方はまず転職エージェントへ相談
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転職エージェントでなくても良いですが、悩む時間がもったいないので、周りに転職された人がいるのであれば相談してみることをおすすめします。
以上、参考になれば幸いです。
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