これからアジャイル開発を始めたい方、過去にアジャイル開発へ取り組んだが挫折してしまった方はいらっしゃるでしょうか。
僕も以前に参画していたプロジェクトでアジャイル開発を取り入れていましたが、周りがやっているからという理由で、本質がよく分かっていないまま始めてしまっていました。
そのせいもあってか、プラクティスをたくさん取り入れることに固執してしまい、かえってチームに負担をかけてしまうようなことになってしまっていました。
僕はなぜアジャイル開発が必要なのか、どこまで取り入れるのかといった本質を理解できていないと、挫折してしまうことにつながるのではと考えています。
そこで、おすすめしたい本が『いちばんやさしいアジャイル開発の教本』です。
本記事では、この本の概要となぜおすすめしたいのかを解説します。
そして、2020年5月に発売された本書ですが、なんと2021年2月からKindle unlimitedで無料で読めるようになりました。
1年も経たずして無料でよめるようになるのは、本当にありがたいことです。
エンジニアのおすすめ本『いちばんやさしいアジャイル開発の教本』
本書について、以下の内容を紹介します。
- 本書の概要について
- 本書をおすすめしたい3つの理由
本書の概要について
本書はインプレス社が出版する「いちばんやさしい」シリーズとして作成されたアジャイル開発に関する本です。
著者は、市谷聡啓氏、新井剛氏、小田中育生氏の共著となっています。
3人ともにアジャイル開発界隈では、有名な方たちで様々なイベントに登壇されたり、別のアジャイル開発に関する本を出版されたりしています。
本書はアジャイル開発についてまったく知らない方や過去にアジャイル開発を実践して挫折してしまった方を対象として、豊富な図解で知識ゼロでもよくわかるように作られています。
本書をおすすめしたい3つの理由
僕が本書をおすすめしたい3つの理由は以下のとおりです。
- 幅広い読者を対象としている
- 図や表がたくさんあってわかりやすい
- なぜアジャイル開発が必要なのかが丁寧に書かれている
それぞれ解説していきます。
幅広い読者を対象としている
上述したとおり、本書は幅広い読者を対象としています。
章ごとに以下のような方を想定されています。
第1章から第4章は、まったく知らない人やこれから始めていく初心者に向けた内容です。
第5章から第8章は、すでに取り組んでいる人や挫折してしまった人向けの実践的な内容になっています。
もちろん今取り組んで上手くいっている方も、復習用として活用することができます。
図や表がたくさんあってわかりやすい
表紙にも書かれていますが、本書は図表が豊富でとてもわかりやすく記述されています。
例えば、チームの共通理解を高めるために必要なインセプションデッキ作りにおいては、10個の質問とその意図を図を使って説明されています。
それぞれの質問が何を明らかにするものなのかがひと目でわかります。
基本的に説明と図表が交互に表されていて、日本人著者によるわかりやすい言葉で記述されているので、これまで海外の書籍を翻訳した本よりも理解しやすい内容になっています。
なぜアジャイル開発が必要なのかが丁寧に書かれている
僕が本書を読んで、一番勉強になった点は、アジャイル開発を導入する理由についてでした。
僕がアジャイル開発を知らない方に必要性を説明しようとすると、「ウォーターフォールよりも良いから」とか「変化に対応しやすいから」という点だけで、本質についての理解が不足していることでうまく説明できませんでした。
また、他のアジャイル開発の本でも、日本人に納得できる理由を解説した書籍はあまりなかったように思います。
本書の第2章では、不確実性コーンやソフトウェア開発の贅肉を図解を用いて説明することで、ウォーターフォールとはどう違うのか、なぜアジャイルなのかの本質を学ぶことができました。
不確実性コーンやソフトウェア開発の贅肉とは何か気になる方は、ぜひお手にとってみていただきたいと思います。
まとめ
いちばんやさしいシリーズは、本当にわかりやすく丁寧に記述された本ばかりなのですが、本書もアジャイル開発を最初に学習する本として最適な一冊であると思います。
改めて2021年2月より、Kindle unlimitedに入り、手に取りやすい状況にもなりましたので、ぜひ購入してみてはいかがでしょうか。
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